茨城県は首都圏から電車や車で最短1~2時間とアクセス抜群でありながら、太平洋に面する大洗海岸・鹿島灘と、日本で2番目に大きい霞ヶ浦が織りなす多彩な水辺の景観を同時に楽しめる魅力的なエリアです。
本記事では、海と湖をキーワードにした「茨城ならでは」の観光プランをご紹介します。
マリンスポーツやサイクリング、歴史探訪、そして豊富な海鮮・湖畔グルメまで幅広く網羅。
2025年最新情報を取り入れ、初めての方はもちろん、リピーターにもおすすめのスポットをたっぷり解説します。
1. 大洗エリアで海を満喫
1-1. 大洗磯前神社と神磯の鳥居
□ 見どころ
茨城県の太平洋沿岸に鎮座する大洗磯前神社は、創建が奈良時代ともいわれる歴史深い神社です。
境内には、海の中に立つ「神磯(かみいそ)の鳥居」があり、荒々しい波しぶきと相まって非常にフォトジェニックなスポットとして注目されています。
特に夜明け前から日の出にかけて、鳥居越しに昇る朝日の光景は息をのむ美しさ。
また、境内には「福の神」として名高い大己貴命(おおなむちのみこと)と少彦名命(すくなひこなのみこと)が祀られており、海上安全や大漁祈願など、海や漁業に関わる人々の厚い信仰を集めています。
□ アクセスと周辺情報
- 電車: 鹿島臨海鉄道「大洗駅」からタクシー・バスで約10分
- 車: 常磐自動車道「水戸大洗IC」から約10分
- 神社からほど近い場所に「大洗海洋博物館」や「大洗マリンタワー」なども点在。散策しながら大洗の町並みを楽しむのもおすすめ。
1-2. アクアワールド茨城県大洗水族館
□ おすすめポイント
アクアワールド茨城県大洗水族館は、約580種類・68,000点もの海洋生物を飼育する大型水族館です。
特に、サメの飼育種類数が日本一という点が大きな特徴。大きなサメはもちろん、サメの卵や稚魚を観察できるコーナーもあり、海洋生物の神秘を学ぶことができます。
また、2021年には世界でも5園館目となる「大型サメ・シロワニの繁殖」に成功し、注目度がさらにアップ。イルカやアシカのショーは演出も凝っており、ファミリー層からカップルまで多彩な年齢層が楽しめるプログラムが揃っています。
□ ファミリーやグループに大人気
- イルカ・アシカショー: 音楽と照明を組み合わせた演出で、迫力と癒やしを同時に体感。
- 体験コーナー: タッチプールやバックヤードツアー(時期限定・要予約)など、子どもも大人もわくわくする要素が満載。
□ アクセス
- 電車: ひたちなか海浜鉄道「那珂湊駅」からバスで約7分
- 車: 北関東自動車道「水戸大洗IC」から約15分
館内にはレストランやカフェもあり、太平洋を見渡しながらゆっくり食事できるのも魅力です。
1-3. 大洗海水浴場&周辺アクティビティ
□ 夏の定番ビーチ
大洗海水浴場は遠浅の海岸線が特徴で、小さな子ども連れでも安心して海水浴が楽しめます。
夏シーズンには多くの海の家が建ち並び、かき氷や海鮮丼、浜焼きなどのグルメを気軽に味わえるのも嬉しいポイント。透明度も比較的高く、青空とのコントラストが写真映えします。
□ マリンスポーツが充実
- サーフィン: 初心者向けスクールや道具レンタル店が充実し、穏やかな波の日が多い大洗はビギナーに優しい。
- SUP(スタンドアップパドルボード): 波が穏やかな時間帯を狙って、ボードに乗りながらクルージング。ガイド付きツアーも開催され、初心者でも安心。
□ おすすめショップ
- 大洗SUPサーフィン ひたちなか店: マンツーマンレッスンやボードレンタルを行っており、安心・安全に楽しめると好評。
2. 鹿島周辺で歴史と海辺散策
2-1. 鹿島神宮
□ 日本最古級の神社とパワースポット
紀元前660年の創建とも伝わる鹿島神宮は、全国に約600社ある鹿島神社の総本社。武神「武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)」を祀り、要石や御手洗池(みたらしいけ)などの神秘的なスポットが点在。
森に包まれた境内は厳かな空気感に満ち、神社巡りやパワースポット好きにはたまらない観光地です。
□ 周辺観光と豆知識
- 東国三社参り: 鹿島神宮・香取神宮(千葉県香取市)・息栖神社(茨城県神栖市)を合わせて参拝する“東国三社参り”が有名。旅の安全や開運を願う人が多く訪れます。
- 交通アクセス: JR鹿島線「鹿島神宮駅」から徒歩約10分。車では東関東自動車道「潮来IC」から約15分。
2-2. 鹿島灘海浜公園
□ 雄大な海と松林が魅力
鹿島灘海浜公園は、白砂が広がる鹿島灘の海岸線に自然の松林を活かして整備された一大リゾートエリア。1,000m超のウォークデッキや展望デッキからは、太平洋の大パノラマを楽しむことができます。
波の音を聞きながら散策すると、まるで時間がゆったり流れるかのような感覚を味わえるでしょう。
□ レジャー&アウトドア派にぴったり
- バーベキューエリア・キャンプ場: 自然環境に囲まれながらBBQを楽しめるスポットが充実。
- “もぎたて市場”: 地元農産物や海産物の直売所があり、新鮮な食材をゲットしてそのままバーベキューに活かすのもおすすめ。
2-3. 鹿島アントラーズのホームタウン
□ スポーツ観戦の聖地
県立カシマサッカースタジアムは日本初のサッカー専用スタジアムとして建設され、試合日の熱狂ぶりは全国トップクラスともいわれています。
スタジアム内にはカシマサッカーミュージアムが併設され、優勝カップや歴代選手のユニフォームなどが展示。ファンにとっては“聖地巡礼”とも言える場所です。
□ 地元グルメの屋台も堪能
試合日は、スタジアム外に地元の特産品やはまぐり料理を扱う屋台が多数出店。スポーツ観戦とB級グルメを同時に楽しめるのが鹿島スタイル。試合がない日でもミュージアム見学や、練習場近くのスポットを巡るファンも多く見受けられます。
3. 霞ヶ浦の絶景とサイクリング体験
3-1. 霞ヶ浦とは?
□ 日本第2位の湖の魅力
茨城県の県央・県南エリアに広がる霞ヶ浦は、琵琶湖に次ぐ面積を誇る巨大な湖。
湖岸の周囲長は約220kmにも及び、その雄大な水面風景はまさに“内海”とも呼ばれるほどスケール感があります。バードウォッチングが盛んで、特に冬場には白鳥やカモなど多種多様な水鳥が飛来し、幻想的な景色を作り出します。
□ 四季折々の風情
- 春: 湖畔の菜の花や桜が彩りを添え、ピクニックやドライブに最適。
- 夏: 湖畔の風が涼しく、ウォーターレジャーを楽しめるシーズン。
- 秋: 帆引き船の観光最盛期で、紅葉と湖のコントラストが美しい。
- 冬: 渡り鳥がやってくる季節。水鳥たちの姿に癒される。
3-2. サイクリングロード「つくば霞ヶ浦りんりんロード」
□ 起伏が少なく初心者も安心
霞ヶ浦をメインに、筑波山エリアと繋いだ「つくば霞ヶ浦りんりんロード」は全長約180kmのサイクリングコース。ナショナルサイクルルートにも指定されており、道幅や路面の整備が行き届いているので、ロードバイク初心者やファミリーサイクリングにぴったりです。
□ レンタサイクル&サポートステーション
- 土浦駅周辺や道の駅、観光案内所などでレンタサイクルを実施。予約すれば確実に希望の車種を確保できます。
- コース沿いには休憩や軽食を取れるスポットが点在し、メンテナンスツールを貸し出す拠点もあるため、万が一のトラブルにも安心。
□ 走りながら楽しめるポイント
- 湖畔カフェ: 地元の新鮮野菜やスイーツを味わいながら絶景を望む。
- フォトスポット: 誓いの鐘や湖にせり出すデッキなど、SNS映えする風景が数多く存在。
3-3. 帆引き船の観光体験
□ 霞ヶ浦伝統の漁法
霞ヶ浦特有の帆引き船は、明治時代に発案された伝統漁法。大きな帆を広げて風を受け、ボートを走らせながら魚を網で捕らえるという仕組みです。高さ10mを超える帆が湖面を漂う姿は迫力があり、一種の“動く観光名所”として人気を博しています。
□ シーズンと予約
- 運航時期: 主に7月下旬~11月にかけて、かすみがうら市・土浦市・行方市などがそれぞれ運航。
- 観光船: 随伴船に乗って間近で帆引き船を見る「体験乗船」が人気。定員や予約受付方法が各自治体で異なるため、事前のチェックが必須。
4. 海と湖のグルメ&名物情報
4-1. 新鮮魚介(大洗・鹿島灘)
□ 大洗海鮮市場
大洗漁港に隣接し、朝獲れの魚介類や干物、海産加工品が豊富に揃う「大洗海鮮市場」は観光客だけでなく地元民も足しげく通う人気スポット。併設の食堂や海鮮丼専門店で、新鮮なネタを惜しみなく使った料理を堪能できます。
□ 鹿島灘はまぐり
鹿島灘沿岸は大粒のはまぐりが獲れる名所。地元で味わうはまぐりはプリッとした歯ごたえが特徴で、焼きはまぐりや酒蒸し、潮汁など、さまざまな調理法で楽しめます。
サッカースタジアムの屋台でも提供されることがあり、試合観戦と合わせて堪能できるのは鹿島ならではです。
4-2. しじみ・わかさぎ料理(霞ヶ浦)
□ しじみ料理
霞ヶ浦産のしじみは、粒が比較的大きく、味噌汁や炊き込みご飯にすると独特の旨味が広がります。地元の食堂や道の駅などで提供される「しじみ汁定食」や「しじみの佃煮」は、ぜひ試したい逸品です。
□ わかさぎ料理
冬の霞ヶ浦で盛んなのがわかさぎ釣り。地元の人々は天ぷらやフライ、甘露煮にして楽しむのが定番です。
揚げたてのわかさぎは外はサクサク、中はふわふわとした食感で、ビールや日本酒との相性も抜群。中には併設の「わかさぎ釣り体験+天ぷら調理」というプランを提供する施設もあり、獲れたてをその場で味わうという贅沢も可能です。
5. おすすめのモデルコース
~1日目~
□ 朝:大洗磯前神社で日の出を拝む
早起きして「神磯の鳥居」へ。海面から昇る朝日と鳥居のシルエットが織りなす幻想的な景色に感動必至。爽快な気分で旅のスタートを切れます。
□ 午前:アクアワールド茨城県大洗水族館 → 大洗海鮮市場でランチ
水族館ではサメ・イルカショーを満喫し、お土産コーナーも忘れずチェック。観光がひと段落したら、次は大洗海鮮市場へ直行し、新鮮な海鮮丼やお寿司に舌鼓を打ちましょう。
□ 午後:車または電車で鹿島神宮へ移動 → 境内散策 → 鹿島灘でサンセット鑑賞
移動は約30~40分。神秘的な鹿島神宮を参拝し、要石や御手洗池を巡ってパワーチャージ。夕暮れ時には鹿島灘海浜公園付近に移動し、太平洋に沈む夕日を眺めながらロマンチックなひとときを。
□ 夜:鹿島エリアの宿泊施設ではまぐり料理を堪能
民宿やホテル、旅館で地元名物のはまぐりを使った潮汁や焼き物を味わい、1日目の疲れを癒やします。
~2日目~
□ 朝:鹿島アントラーズ関連施設を見学(試合日なら観戦も)
スポーツ好きなら、県立カシマサッカースタジアムやカシマサッカーミュージアムへ。試合日に合わせてプランを立てると、地元の熱気とスタジアムグルメを満喫できます。
□ 午前:霞ヶ浦方面へドライブ → 帆引き船見学(季節限定)
車で約1時間ほど走ると、霞ヶ浦の広大な湖面が眼前に広がります。季節が合えば帆引き船の遊覧船に乗船し、伝統漁法の迫力ある姿を体験しましょう。
□ 昼:霞ヶ浦湖畔の道の駅などでしじみ・わかさぎ料理を味わう
地元のしじみやわかさぎを使った定食や麺類を提供するお店が多数。湖の恵みに感謝しながらゆったりランチをどうぞ。
□ 午後:りんりんロードでサイクリング体験 → 土浦駅周辺でお土産ショッピング
レンタサイクルを借りて、湖畔を快走するサイクリングが爽快。周囲の景色を楽しみつつ、適宜休憩しながらのんびり巡るのがおすすめ。最後は土浦駅周辺で地酒・クラフトビールや干し芋、納豆スナックなど茨城ならではのお土産をチェック!
□ 夕方:帰路へ
東京駅までは車や電車で約1~2時間。週末を利用した1泊2日のプチ旅行にも最適なコースです。
まとめ
茨城県は、太平洋と霞ヶ浦という大きく異なる水辺の表情を同時に楽しめる希少な地域です。
大洗の海岸線や鹿島神宮周辺の雄大な海辺、そして広大な湖・霞ヶ浦が織りなす風景は、同じ県内とは思えないほど多彩。
- マリンスポーツやサイクリングをはじめ、スポーツ観戦、歴史探訪、そして豊富な海鮮・湖畔グルメまで、1泊2日でも多彩な体験を詰め込めるのが魅力です。
- 四季折々で海や湖の表情が変わり、帆引き船やわかさぎ釣りなど、季節限定のアクティビティにも事欠きません。
首都圏からのアクセスも良く、電車や車で気軽に行ける点も大きな強み。次の休日や連休には、ぜひ茨城の「海と湖をめぐる旅」を検討してみてください。
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今回紹介した情報をもとに、海と湖の絶景、マリンスポーツ、サイクリング、そして地酒や旬の海鮮を盛りだくさんに楽しむ茨城旅行を満喫してみてはいかがでしょうか?
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